今回は、一般動詞の「過去形」について詳しくみていきます
一般動詞を詳しく知りたい方は、下の記事をご覧ください。
時制と過去形
今回取り上げるのは、時制が過去の文です。
時制って?
時制は、文の中の出来事が起こるタイミングのことです。
基本の時制には、現在・過去・未来の3つがありますが、今回は過去のみ取り上げます。
過去って?
過去は、今よりも前の時間のことです。
例えば、「昨日、数学を勉強した」や「一年前、新しい家を建てた」という時、それぞれの出来事は今よりも前に起きていますよね?
こういう場合、文の時制が過去になります。
前置きはここまでにして、いよいよ時制が過去の場合のルールをみていくことにしましょう!
文の種類(肯定文・否定文・疑問文)ごとに紹介していているので、気になる部分から確認してみてください。
肯定文
基本のルール
肯定文とは、「~である」「~する」という意味をもつ文のことです。
過去の肯定文には、
動詞の過去形を用いる
という決まりがあります。
過去形というのは、動詞の形の変化形の一つです。
動詞の形の変化がよく分からない方は、一旦下の記事を確認してみましょう。
動詞の形の変わり方にはどんな種類があるの?
ここで1つ具体例を取り上げましょう。
下の2つの文の時制は、日本語訳から分かる通り、上が現在で下が過去です。
He lives in Paris.
訳:彼はパリに住んでいます。
He lived in Paris.
訳:彼はパリに住んでいました。
見分けが付きやすいように、主語には青線を、一般動詞には黄線を引いていますが、両者では一般動詞の形に違いがあります。
上の文(現在)を基準と考えると、下の文(過去)では動詞の形が少し変わっていますよね?
このように、時制が過去になると動詞の形が変わることを覚えておきましょう。
規則動詞と不規則動詞
動詞には、規則動詞と不規則動詞があります。
違いは、動詞の形の変化に統一的なルールがあるか、そうではないかです。
まずは、統一的なルールがある規則動詞の方をみていきます。
規則動詞
規則動詞においては、次のルールにのっとって過去形が作られます。
母音字は、a, i, u, e, oの5つのアルファベットのことです。
一方、子音字は母音字以外のアルファベットのことです。
アルファベットは全部で26文字あるため、子音字は全部で21文字あります。
上の表のように、規則動詞は語尾によって形が決まってきます。
細かいルールは置いておいて、過去形にした時に終わりの2字がedになるのが、全体に共通する特徴です。
共通のルールのもとで形を変化させる動詞。
これらをまとめて規則動詞と呼んでいるわけですね。
不規則動詞
「不」規則動詞の名の通り、規則動詞ではない動詞のことです。
共通のルールは残念ながら無いのですが、変化の仕方にはいくつかのパターンがあります。
このパターンについては、こちらの記事で解説しています。
ここでは、不規則動詞が使われている文を3つ紹介しておきます。
The girl bought eggs at the store.
訳:その女の子は店で卵を買いました。
※動詞の原形は「buy」(買う)
The dog came to you.
訳:その犬はあなたのところにやってきました。
※動詞の原形は「come」(来る)
They ate a delicious lunch yesterday.
訳:彼らは昨日、美味しい昼食をとりました。
※動詞の原形は「eat」(食べる)
過去の肯定文をみたところで、ここからは否定文と疑問文について学んでいきましょう!
否定文
否定文とは、「~ではない」という風に否定の表現が入る文のこと。
これまでに出てきた過去の文を上から順に否定文に直すと、次のようになります。
(1)He didn’t live in Paris.
訳:彼はパリに住んでいませんでした。
(2)The girl didn’t buy eggs at the store.
訳:その女の子は店で卵を買いませんでした。
(3)The dog didn’t come to you.
訳:その犬はあなたのところにやってきませんでした。
(4)They didn’t eat a delicious lunch yesterday.
訳:彼らは昨日、美味しい昼食をとりませんでした。
どうですか?
否定文のルール、なんとなく推測できたでしょうか?
4つを比べて分かるのは、すべてに「didn’t」が入っていることです。
「didn’t」を一般動詞の前に置くことで、肯定文を否定文に書き換えることができます。
また、動詞の形に着目してみると、どれも原形であることが分かります。
否定文では、動詞は「基本の形」になるのです。
動詞の形がよく分からない方は、下の記事をご覧ください。
動詞の形の変わり方にはどんな種類があるの?
ここまで見てきたように、時制が過去の否定文には次の2つのルールがあります。
(1)一般動詞の前に「didn’t」を置く
(2)一般動詞を原形にする
否定文のルールが分かったところで、疑問文のルールについても考えてみましょう。
疑問文
疑問文は、「~だろうか?」と相手に質問をする文のことです。
(1)~(4)を疑問文に変えると、次のようになります。
(1)Did he live in Paris?
訳:彼はパリに住んでいましたか?
(2)Did the girl buy eggs at the store?
訳:その女の子は店で卵を買いましたか?
(3)Did the dog come to me?
訳:その犬は私のところにやってきましたか?
(4)Did they eat a delicious lunch yesterday?
訳:彼らは昨日、美味しい昼食をとりましたか?
4つを見比べると、共通している部分があると思います。
それが次の3つです。
(1)最後に”?”(クエスチョンマーク)をつける
(2)先頭に「Did」を置く
(3)「Did」の次には、文の主語を置く
先ほどの4つの質問に対する答えは、それぞれ次のようになります。
“はい”と答える場合
(1)Yes, he did.
(2)Yes, she did.
(3)Yes, it did.
(4)Yes, they did.
“いいえ”と答える場合
(1)No, he didn’t.
(2)No, she didn’t.
(3)No, it didn’t.
(4)No, they didn’t.
質問の答え方にも、実はルールがあるんです。
簡単に説明すると、
(4)決まった型を用いて、YesかNoで答える
となります。もう少し具体的にまとめると、下のようになります。
▶「はい」と答えたい時
Yes, <代名詞> did. の形になります。
▶「いいえ」と答えたい時
No, <代名詞> didn’t. の形になります。
ただし、didn’t は did not と表すこともできます。
「代名詞」について少し不安な方はこの記事を参照ください!
終わりに
いかがだったでしょうか?
今回は、一般動詞の時制が過去の場合のルールを解説してきました。
be動詞のルールとの違いに気を付けて、文を組み立てていきましょう!
「be動詞」をこの記事でチェック!