副詞は、「fast」「home」「yesterday」などの動詞や副詞、形容詞、文全体などを修飾する言葉です。
副詞が表す意味や使い方によって、次の6つに分けられます。
様態を表す
「どのように」という意味を表す副詞です。
修飾する動詞の種類によって、副詞を置く位置が変わることに注意しましょう。
自動詞やbe動詞であれば動詞の直後、他動詞であれば目的語の後ろに置きます。
例1
Drive carefully, or you’ll have an accidents.
訳:慎重に運転しなさい。さもないと、事故を起こすだろう。
「運転する」(drive)という動作に、「慎重に」(carefully)という様子を表す副詞が加わっています。
ここでは自動詞 drive が用いられているので、動詞の直後に副詞が置かれています。
例2
Could you speak it more slowly? I couldn’t catch the words.
訳:もっとゆっくり話してもらえませんか? 言葉が聞き取れなかったので。
「話す」(speak)という動作に、「ゆっくり」(slowly)という様子を表す副詞が加わっています。
ここでは他動詞 speak が用いられているので、目的語の後ろに副詞が置かれています。
例3
She was seriously drawing pictures of her sister asleep.
訳:彼女は、寝ている妹の絵を真剣に描いていた。
「絵を描いていた」(was drawing pictures)という動作に、「真剣に」(seriously)という様子を表す副詞が加わっています。
ここではbe動詞が用いられているので、動詞の直後に副詞が置かれています。
場所を表す
動詞に「どこで」「どこに」という情報を付け加える副詞です。
基本的には、修飾する動詞が自動詞やbe動詞であれば動詞の直後、他動詞であれば目的語の後ろに置きますが、動詞の種類に関わらず文末にくることも多々あります。
例1
Tokyo station is far away from my house.
訳:東京駅は、私の家から遠く離れてたところにある。
「遠く」(far)と「離れている」(away)の2つの副詞が使われた文章です。
be動詞が用いられているので、副詞は動詞の直後に置かれています。
例2
I want to go abroad to visit world heritage sites.
訳:世界遺産巡りのために、海外へ行きたい。
「行く」(go)という動作に、「海外へ」(abroad)という場所を表す副詞が加わえられています。
今回は自動詞が用いられているので、その直後に副詞が置かれています。
例3
I attended the ceremony and met my friend there.
訳:私は式典に出席し、そこで友人と出会った。
「友達と会った」(met my friend)という動作に、「そこで」(there)という場所を表す副詞が付け加えられています。
ここでは他動詞が用いられているので、目的語の直後に副詞が置かれています。
時を表す
ある動作や状態、状況が「いつ」行われる(発生する)のかを表す副詞です。
この種類の副詞は、基本的に文末に置かれます。
例1
He is arguing with his father now.
訳:今彼は、父親と口論している。
副詞 now によって、「口論」(argue)が今行われていることが分かります。
例2
It will rain heavily tomorrow.
訳:明日は大雨になるだろう。
雨がいつ降るのかが、副詞 tomorrow によって示されています。
例3
They have play an important role in club activities before.
訳:彼らは、以前に部活動で重要な役割を担ったことがある。
副詞 before が、動作が行われていた時期を表しています。
頻度を表す
「どのくらいの頻度でおこなわれるか」を意味する副詞です。
修飾する動詞の種類によって、副詞を置く位置が変わることに注意しましょう。
be動詞を含む文であれば動詞の直後、一般動詞であれば動詞の直前、助動詞がある場合は助動詞の直後に置きます。
ただし、毎日や毎週など一定の頻度を表すものは、文末に置かれます。
例1
He usually reads historical books when taking train.
訳:電車に乗っているとき、彼はたいてい歴史の本を読んでいる。
「読む」(read)という行動がどれくらいの頻度で行われているのかが、副詞 usually が示しています。
一般動詞を修飾するため、その直前に副詞が置かれています。
例2
Our teacher is seldom angry at us even if we forget to do homework.
訳:宿題を忘れても、私たちの先生はめったに怒らない。
先生が怒る頻度が、副詞 seldom によって示されています。
be動詞が用いられた文章なので、その直後に副詞が置かれています。
ちなみに、seldom は rarely という単語に置き換えることが可能です。
例3
This year, I will study English daily.
訳:今年は、毎日英語を勉強するつもりです。
daily は「毎日」という定期的な頻度を意味する副詞であるため、文末に置かれます。
ちなみに、daily は副詞句 every day に置き換えることができます。
程度を表す
動作や状態、状況が「どの程度のものか」を表す副詞です。
この種類の副詞は、修飾する語句の直前に置くことが原則ですが、be動詞や助動詞を含む文章では、その動詞の直後に置かれます。
例1
I completely understood what was written in this page.
訳:私はこのページに書かれていることを完全に理解した。
「完全に」(completely)を意味する副詞が、動詞の程度を表しています。
例2
The problem that very few people gather for this event is quite difficult to solve.
訳:このイベントに集まる人が少ないという問題を解決するのは、かなり難しい。
副詞 few が少なさの程度を、quite が難しさの程度を表します。
後者は前後に修飾できるものがあるため、修飾する対象がどちらなのかと迷うかもしれません。
が、修飾する言葉の直前に置くという原則を踏まえると、quite はbe動詞(is)ではなく、形容詞(difficult)にかかっていることが分かるでしょう。
例3
His son can really swim fast.
訳:彼の息子は、本当に速く泳ぐことができる。
助動詞が用いられている文章なので、その直後に副詞 really が置かれます。
なお、文末の fast は動詞 swim の様態(どのように泳ぐのか)を示しています。
文全体を修飾する
動詞や副詞、形容詞といった単語単位ではなく、文全体を修飾する副詞があります。
これは、次の2種類に大きく分けることができます。
(1)話し手の確信度を表す
(2)話し手の感情や反応を表す
ここからは1つずつ確認していきましょう。
(1)話し手の “確信度” を表す
話し手が、話の内容に対して「どのくらい確信をもっているか」を表す副詞です。
代表的な副詞を確信度が高い順に並べると
certainly > definitely > probably > maybe > perhaps > possibly
となります。
be動詞や助動詞を含む文章ではその動詞の直後に置き、一般動詞を含む文ではその直前に置くのが基本です。文頭に置かれることもあります。
He will probably be dismissed from the company this spring.
訳:彼は、おそらくこの春に会社から解雇されるだろう。
話し手がどのくらい「彼の解雇」の話に確信を抱いているのか。
副詞 probably によって示されています。
(2)話し手の “感情や反応” を表す
喜怒哀楽などの感情、当然だと思う/不運だと思うといった話し手の、話への反応を表します。
文頭に置かれることが多いですが、文の途中や文末に置かれることもあります。
Happily, I could find a place to stay that night.
訳:幸運にも、その夜に泊まる宿を見つけることができた。
出来事に対する話し手の感情が、副詞 Happily によって描かれています。
まとめ
副詞の種類や使い方への理解は深まったでしょうか?
今回紹介した副詞はごくわずかです。
英語の学習を進める中で、語彙を増やしていけるといいですね!!