形容詞は、「important」「two」「cute」などの人・もの・ことの性質や状態などを表す言葉です。
使い方によって、次の2種類に分けられます。
限定用法
名詞や代名詞を直接修飾する使い方のことです。
名詞を前から修飾するパターンと後ろから修飾するパターンがあります。
前から修飾するパターン
2つの例文から、使い方を確認します。
I have two cute dogs.
訳:私は2匹の犬を飼っている。
dogsという名詞が、two、cuteの2つの形容詞で修飾されています。
A famous actor was arrested for suspicion of murder.
訳:その名優は、殺人の疑いで逮捕された。
actorという名詞が、形容詞 famous によって修飾されています。
後ろから修飾するパターン
こちらも、2つの文から使い方をみていきます。
This is a paper worthy of reading.
訳:これは一読に値する論文だ。
この例では、worthy という形容詞が名詞よりも後ろにきていますね。
形容詞を修飾する言葉が付いている場合、そのまとまりをもって名詞を後ろから修飾します。
We want something cold to drink.
訳:私たちは、冷たい飲み物がほしい。
somethingという名詞を、形容詞 cold が後ろから修飾しています。
thing、one、bodyで終わる代名詞(不定代名詞の一種)の場合には、同様に後ろから名詞を修飾をします。
名詞の修飾の仕方
複数の単語を用いて名詞を修飾する際には、基本的には下の順に単語を並べます。
(1)allやbothなど
(2)冠詞・所有代名詞
冠詞ってどんなもの?
(3)数詞
(4)自分の意見・考え(主観)を表す形容詞
(5)事実(客観)を表す形容詞
(6)名詞
ここで、1つ例文をみてみましょう。
There are three sweet apples on the brown table.
訳:茶色いテーブルの上に、3つの甘いリンゴがある。
applesは、形容詞 three と sweet によって修飾されています。並び方が(3)数詞、(4)主観を表す形容詞の順になっているのが分かりますね。
また、tableの前には the と brown が付いてます。これは、(2)冠詞、(5)客観的事実を表す形容詞の順に並べるというルールに則っています。
また、(5)の事実を表す形容詞は大きく6種類に分けられ、種類ごとに次の順番に並べるのが通例となっています。
(a)大きさ
(b)形
(c)年
(d)色
(e)出身
(f)材質
ここでいくつか例をみてみましょう。
This big square white plastic files sold well.
訳:この大きな四角い白いプラスチック製のファイルは良く売れた。
ここでは、filesを修飾する4つの形容詞が、(a)大きさ、(b)形、(d)色、(f)材質を表すものの順番で並んでいます。
I will send a letter to my old American friend.
訳:私は、古くからのアメリカ人の友達に手紙を送るつもりだ。
friendを修飾する形容詞が、(c)年、(e)出身の順に並んでいることが確認できると思います。
叙述用法
形容詞が補語(C)として用いられる使い方のことです。
これは、基本文型の第2文型と第5文型において見られます。
第2文型「SVC」
I got tired.
訳:私は疲れた。
She is always dependent on her mother.
訳:彼女はいつも母親に頼っている。
tiredとdependentが、それぞれ補語(C)として用いられている形容詞です。
2つ目の例のように〈形容詞+前置詞〉の形で用いられる形容詞もあることに注意しましょう。
第5文型「SVOC」
His song made me relaxed.
訳:彼の歌は私をリラックスさせてくれた。
Everyone found reading book important.
訳:皆、本を読むことの大切さが分かった。
relaxed、importantが、第5文型における補語(C)の位置で用いられています。
2つの用法と形容詞
ここまでみてきたように、形容詞には限定用法と叙述用法があります。
形容詞によってはどちらか一方の使い方しかできなかったり、用法で異なる意味になったりするので、注意が必要です。
限定用法のみ
例:elder(年上の) innner(中の) main(主要な) weekly(毎週の)
※これらの他にもたくさんあります
叙述用法のみ
例:afraid(恐れている) asleep(眠っている) awake(起きている) content(満足している)
※これらの他にもたくさんあります
用法によって意味が異なるもの
certain
限定用法:ある~
When we went to Tokyo on a school trip, we visited a certain temple.
訳:修学旅行で東京に行ったとき、私たちはあるお寺を訪ねた。
叙述用法:確信している
I’m certain that he will win the race.
訳:彼がレースで勝利を収めることを確信している。
late
限定用法:最近の、故~
She knows a lot about the late trends.
訳:彼女は最近の流行をよく知っている。
I attended the funeral of my late friend.
訳:私は亡くなった友達の葬儀に参列した。
叙述用法:遅れている
The plane bound for Kyoto is late for 40 minutes.
訳:京都行きの飛行機は40分遅れている。
※これらの他にも該当する形容詞はあります
数量を表す形容詞
ここからは、形容詞の中でも数量を表すものを紹介します。
数詞
その名の通り、数を表す言葉です。
数詞には、大きく分けて基数詞と序数詞の2つがあります。
どちらも名詞と形容詞として使い方がありますが、ここでは形容詞としての使い方のみ紹介します。
基数詞
one、two、three……のように、人やものの数を表す時に用いる言葉です。
With a little more money, I could buy five books which I want to read.
訳:もう少しお金があれば、読みたい本を5冊買うことができるのに。
序数詞
first、second、third……のように、物事の順番を表す時に用いられます。
My daughter Hana is in the fifth grade of elementary school.
訳:私の娘の花は小学5年生です。
序数詞は通例、直前に定冠詞(the)を置きます。
冠詞ってどんなもの?
その他の形容詞
数量を表す形容詞は、数詞の他にも存在します。
代表的なものとその使い方は、こちらの記事で紹介しています。
数量を表す形容詞
まとめ
ここまで、形容詞の使い方を丁寧に解説してきました。
記事で取り上げた形容詞は、ほんの一部にしか過ぎません。
語彙を増やしながら、今回紹介したルールをマスターしていきましょう!!