語順とは、文中での言葉(語)の並ぶ順序のことです。
英語の文は、言葉の位置が少し変わるだけで、全体の意味が大きく変わることがあります。
それほど、英語は語順が大切な言語なわけです。
ここからは日本語と比較しながら、英語の語順について説明をしていきます。
日本語の語順
まずは、次の文章を見てみてください。
(1)ススムはエリを知っている。
この文章は ススムは エリを 知っている という3つのパーツでできています。
このうち、ススムは主語、知っているは述語(動詞)と呼ばれるものです。
この3つの順番を入れ替えて文章を作ってみます。
(2)エリをススムは知っている。
(3)ススムは知っているエリを。
(4)知っているエリをススムは。
ここまで4つの文章を見てきましたが、表しているのはすべて同じものです。
言葉を入れ替えても「ススムがエリを知っている」という内容が変わることはありません。
言葉の順番を変えても、伝える内容は同じ。
これは、日本語の特徴でもあります。
英語の語順
意味の伝わる文章・伝わらない文章
(a)Susumu knows Eri.
これも、Susumu、knows、Eri の3つの単語に分けた上で、順番を変えて文章を作ってみます。
(b)Susumu Eri knows.
(c)Knows Eri Susumu.
(d)Eri knows Susumu.
上の4つの文章のうち、(b)と(c)は文法的に正しくありません。
というのも、know は後ろに目的語を伴う必要がある動詞で、文章全体で〈主語+knows+目的語〉という形になっている必要があるのに、そうはなっていないからです。
英語は日本語と違い、ルールに沿って正しい順番で言葉を並べないと、そもそも文章として成り立たないということです。
このルールをまとめて「英文法」と呼びます。
英文法、そして英単語を覚えれば覚えるほど、自由自在に文章を組み立てることができるようになります。
私たちのサイトでは、英文法を一つ一つ丁寧に解説しているので、分からない部分は下の記事を参考にしてみてください!
「英語のルール」をマスターしてみませんか?
言葉の並び方と文章の意味
では、正しい並び方になっている(a)と(d)の文章を見てみましょう。
(a)Susumu knows Eri.
(d)Eri knows Susumu.
よく見ると、SusumuとEriの場所が入れ替わってますね。
文法用語をあえて使うと、主語と目的語に入る単語が逆になっていると言えます。
単語の場所(語順)が違うと何が起こるのか。
文章の意味を捉えながら、確認していくことにしましょう。
(a)Susumu knows Eri.
これは、日本語に訳すと「ススムはエリを知っている」となるので、イメージはこんな感じです。
(d)Eri knows Susumu.
一方、こちらは日本語では「エリはススムを知っている」なので、下のようなイメージです。
使っている単語は同じなのに、文章の意味が異なっていますよね?
このように、単語がどの位置に来るかで文章全体の意味が大きく変わることも、英語の特徴といえるでしょう。
まとめ
日本語は、言葉の順番(語順)を入れ替えても比較的意味が伝わる言語です。
一方で、英語は正しい順番でないと文章が成立しなかったり、単語の位置が少し変わるだけで文章全体の意味が変わったりする言語です。
英語は制約(ルール)が多くて一見難しそうと思うかもしれませんが、そんなことはありません。
ルールがあるということは、それを覚えさえすれば良いわけです。
英文法を覚えながら、日本語とは違う英語の語順に慣れていきましょう!!