節とは
英語において「節」は、主語+動詞を含む語のまとまりのことを指します。
似た用語に「句」がありますが、これは主語+動詞を含まない語のまとまりのことです。
「句」をもっと知りたい方はこちら
言葉だけだと分かりづらいので、実際の文章をみてみましょう。
We visited Australia when we were college students.
訳:大学生の頃、私たちはオーストラリアを訪れた。
I didn’t know what I should do.
訳:私は、何をすべきか分からなかった。
最初の文章では、when we were college students の部分が「節」にあたります。
2つ目の文章では、what I should do が「節」になります。
「節」は文の中での働きによって、名詞節・形容詞節・副詞節に分けることができます。
では、when we were college students、what I should do は3種類の節の中でどれに当てはまるでしょうか?!
答えは最後に発表するとして、それぞれを詳しくみていくことにしましょう。
名詞節
節のうち、文章で名詞のような働きをするものです。
名詞と同じく、文の主語・補語・目的語・前置詞の目的語になることができます。
また、同格という使い方もあります。
例1
Whether the party will be held or not depends on him.
訳:そのパーティーが開催されるかどうかは、彼次第です。
この文では Whether the party will be held or not というかたまりが主語の役割を果たしています。
例2
The problem was that bullying increased in our city.
訳:問題だったのは、私たちの市でいじめが増えたことだ。
この文では that bullying increased in our city というかたまりが補語の役割を果たしています。
例3
I know how old you are.
訳:私はあなたの年齢を知っている。
この文では how old you are というかたまりが目的語の役割を果たしています。
例4
He couldn’t see her from where he was sitting.
訳:彼の座っているところからは、彼女の姿は見えなかった。
この文では where he was sitting というかたまりが、前置詞 from の役割を果たしています。
例5
We were surprised at the news that the famous singer was coming to Japan.
訳:私たちは、あの有名な歌手が来日するというニュースに驚いた。
この文では that the famous singer was coming to Japan というかたまりが、直前の名詞 the news と同格の関係になっています。
形容詞節
節のうち、文章で形容詞のような働きをするものです。
関係詞 を伴って、名詞や代名詞を後ろから修飾します。
例1
This is the book which I wrote.
訳:これは、私が書いた本です。
この文では which I wrote というかたまりが、名詞 the book を修飾しています。
whichは 関係代名詞 と呼ばれます。
例2
I remember the day when I first met her.
訳:私は初めて彼女に出会った日を覚えている。
この文では when I first met her というかたまりが、直前の名詞 the day を修飾しています。
whereは 関係副詞 と呼ばれます。
副詞節
節のうち、文章で副詞のような働きをするものです。
接続詞や関係詞を伴って、他の節を修飾します。
例1
As soon as he arrived at the theater, the movie started.
訳:彼がシアターに到着するとすぐに、映画が始まった。
この文では As soon as he arrived at the theater というかたまりが、他方の節を修飾しています。
例2
Please check our website if you want to know the history of English.
訳:新しい靴がほしいのなら、私たちのウェブサイトをチェックしてみてください。
この文では if you want to know the history of English というかたまりが、他方の節を修飾しています。
例3
Wherever she goes, she always wears red high heels.
訳:外出するには、雪が激しく降りすぎている。
この文では Wherever she goes というかたまりが、他方の節を修飾しています。
主節と従属節
ところで、節には主節と従属節という区分けがあります。
主節は、文字通り文の主(メイン)になる節のことです。
一方、従属節はサブの節で、メインの節(主節)を補強するものです。
なお、ここまでみてきた「名詞節」「形容詞節」「副詞節」という文中の働きによる節の分け方は、従属節にのみ適用されることに注意しましょう。
ここからは、例文を通して主節と従属節の違いを確認していきます。
例1
The doctor thinks that modern medicine is superior to old medicine.
訳:その医師は、現代医学が古い医学より優れていると思っている。
この文では The doctor thinks が主節、that modern medicine is superior to old medicine が従属節にあたります。
また、この従属節は動詞(think)の目的語にあたるため、名詞節です。
例2
Since I failed to make presentation in front of my classmates, I lost my confidence.
訳:クラスメートの前でのプレゼンテーションに失敗して以来、自信を失ってしまった。
この文では I lost my confidence が主節、Since I failed to make presentation in front of my classmates が従属節にあたります。
この従属節は、主節全体に補足説明を加えているため、副詞節といえます。
まとめ
節は、主語+動詞を含む語のまとまりのことを指します。
節に限らず、言葉のまとまりを意識することで、英文を理解しやすくなるでしょう。
最後に、冒頭のクイズの答え合わせをしましょう!
when we were college students、what I should do は、何節でしょうという問題。
when we were college studentsは副詞節、what I should doは名詞節が正解でした。