名詞は、「book」「school」「ice」などの人・モノ・ことを表す言葉です。
名詞の種類や使う際のルールをこれからみていきましょう!
数えられる名詞と数えられない名詞
名詞には、数えられるもの(countable)と数えられないもの(uncountable)があります。
それぞれの名詞を使うときのルールを確認していきましょう。
数えられる名詞【可算名詞】
1:単数か複数を区別する
名詞が1つなのか、それとも2つ以上なのかによって、名詞の形を変えてあげる必要があります。
基本的には、複数の場合のみ、元の形の最後に「s」が付きます。
「s」の付かない形は単数形、「s」の付く形は複数形と呼ばれます。
具体例
一匹の犬 → (a) dog
二匹以上の犬 → dogs
一組の姉妹 → (a) sister
二組以上の姉妹 → sisters
一つのりんご → (an) apple
二つ以上のりんご → apples
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2:次のいずれかの形にする
名詞の直前にどのようなものが来るかを整理すると、次の9パターンに分類されます。
a/an | the | 代名詞 | 形容詞 | 数を表す 言葉 | そのまま | |
単数形 | ○ | ○ | ○ | ○ | × | × |
複数形 | × | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
ここでは「dictionary(辞書)」と「an hour(時間)」の2つの単語を例にとって、形の違いを説明します。
a:a/an + 単数形
a dictionary ← 1つの辞書/ある辞書/辞書というもの
an hour ← 1時間/ある時間/時間というもの
b:the + 単数形
the dictionary ← (特定の)1つの辞書/辞書というもの
the hour ← (特定の)1時間/時間というもの
c:代名詞 + 単数形
my dictionary ← 私の辞書
this hour ← この1時間
「代名詞」ってどんなもの?
d:形容詞 + 単数形
an English dictionary ← 英語の辞書
a great hour ← 素晴らしい時間
「形容詞」ってどんなもの?
e:the + 複数形
the dictionaries ← その辞書
the hours ← その時間
f:代名詞 + 複数形
his dictionaries ← 彼の(複数の)辞書
that hours ← あの時間
g:形容詞 + 複数形
small dictionaries ← 小さい(複数の)辞書
happy hours ← 幸せな時間
h:数を表す言葉 + 複数形
many dictionaries ← たくさんの辞書
three hours ← 3時間
i:冠詞の付かない複数形
dictionaries ← (いくつかの)辞書/辞書というもの
hours ← (いくらかの)時間/時間というもの
「冠詞」ってどんなもの?
数えられない名詞【不可算名詞】
数えられない名詞には、次の3つの原則があります。
ここでは、「money(お金)」という単語を用いた例文を基に解説します。
1:a/anは付かない
I have money.
I have a money.
訳:私はお金をもっている。
2:複数形はない
He earned his money.
He earned his moneis.
訳:彼はお金を稼いだ。
3:単数として扱う
Money is important.
Money are important.
訳:お金は大切だ。
不可算名詞が「不可算」である理由
ところで、moneyがなぜ不可算名詞なのか、みなさんはご存じですか?
その理由は、moneyが複数のものを総称した名前であることにあります。
お金(money)と言った時には、硬貨(coin)と紙幣(bill)の両方が想定されますよね。
このように、お金は複数のもの(硬貨と紙幣)を含んだ言葉であり、英語ではお金は数えられないものとして扱われます。
同じような理由で、furniture(家具:椅子やテーブルなど様々な種類がある)や baggage(荷物:荷物を入れるものと、中に入れるものとに分けられる)などが、不可算名詞となっています。
他には、切ったり割ったりしても元のものと変わらないものも不可算名詞に該当します。
例えば、氷(ice)や木材(wood)、チョコレート(chocolate)は切り分けたとしても、もともとの物質と性質が変わりませんよね。
反対に、本(book)や学校(school)、car(車)は切ったり分解したり壊したりしたら、もとの性質や機能を失ってしまいます。
こうしたものが可算名詞になるわけです。
全ての名詞がこのルールに当てはまるわけではありません。
また、見分けがつきにくい名詞もあるので、よく使う単語は可算か不可算かを覚えておくとよいでしょう。
※一番シンプルな見分け方は、そのものが1、2、3……と数えられるかどうかです。数えられたら可算名詞、数えられなかったら不可算名詞となります。
名詞の種類
名詞は、次の5種類に分類されます。
普通名詞
輪郭や境界がイメージできる同種類のものに共通する名前で、数えられるものに分類されます。
例:book(本) eraser(消しゴム) cookie(クッキー) house(家)
集合名詞
集合体(グループ)を表す名前で、数えられるものと数えられないものがあります。
数えられるもの
例:team(チーム) family(家族) club(クラブ) audience(聴衆)
数えられないもの
例:people(人々) police(警察) baggage(荷物) furniture(家具類)
物質名詞
素材や液体、食材などの形の定まっていない物質を表す言葉で、数えられないものに分類されます。
例:bread(パン) ice(氷) paper(紙) water(水)
抽象名詞
物事の性質や感情といった目に見えないものを表す言葉で、数えられないものに分類されます。
例:anger(怒り) peace(平和) news(知らせ) kindness(親切心)
固有名詞
人や場所の名前などの固有のものを表す言葉で、数えられないものに分類されます。
例:Tokyo(東京) Susumu(進さん) June(6月) Christmas(クリスマス)
まとめ
今回は、英語の品詞の1つである名詞を紹介してきました。
使い方のルールを覚えておくと、特に英作文で役に立つはずです。
他の品詞については、下の解説を参照してください。