文の要素は、1つの単語や複数の単語まとまりに対して与えられる概念で、単語やまとまりの文中における役割を示しています。
要素には、主語・述語・目的語・補語・修飾語の5つがあります。
ここでは次の3つの文を取り上げて、それぞれの要素と、関連する言葉の意味をみていくことにします。
(1)This building is famous in my town.
訳:この建物は、私の町では有名だ。
(2)He watched movies three days ago.
訳:彼は3日前に映画を観た。
(3)The apple on the table was bought by my mother.
訳:テーブルの上のリンゴは、私の母が買ってきたものだ。
主部と述部
英語の文は、基本的には「~は~である」「~が~する」といった構造を取ります。
このうち、「~は」「~が」にあたるものが「主部」と呼ばれ、その文の主題になります。
一方、「~である」「~する」にあたるものが「述部」と呼ばれ、主部の状態や動作を表します。
先ほどの3つの文の主部と述部は、それぞれ下のようになりますね。
(1)This building is famous in my town.
(2)He watched movies three days ago.
(3)The apple on the table was bought by my mother.
文の5つの要素
ここからは、文の要素5種類を一つ一つ解説していきます。
例文の中で各要素に当てはまる部分には、黄色のアンダーラインを引いています。
主語
主語は、文の中で動作をおこなったり、説明されたりする主体のことです。
英語では「Subject」というため、参考書などではよく「S」と表記されます。
主語の捉え方はいくつかありますが、ここでは主部と同じものとして扱います。
(1)This building is famous in my town.
(2)He watched movies three days ago.
(3)The apple on the table was bought by my mother.
述語
述語は、述部の中心的な役割を果たす部分です。
英語では「Verb」というため、参考書などではよく「V」と表記されます。
(1)This building is famous in my town.
(2)He watched movies three days ago.
(3)The apple on the table was bought by my mother.
目的語
目的語は、動詞が表す動作の対象を表す部分です。
英語では「Object」というため、参考書などではよく「O」と表記されます。
特定の動詞の直後に置かれることが一般的です。
先ほどの文では、(2)にのみ目的語が含まれています。
(1)This building is famous in my town.
(2)He watched movies three days ago.
(3)The apple on the table was bought by my mother.
補語
補語は、主語や目的語の性質や状態などの具体的な説明がなされる部分です。
英語では「Complement」というため、参考書などではよく「C」と表記されます。
先ほどの文では、(1)にのみ補語が含まれています。
(1)This building is famous in my town.
(2)He watched movies three days ago.
(3)The apple on the table was bought by my mother.
修飾語
修飾語は、主語・述語・目的語・補語をより詳しく説明している部分です。
英語では「Modifier」というため、参考書などではよく「M」と表記されます。
(1)This building is famous in my town.
(2)He watched movies three days ago.
(3)The apple on the table was bought by my mother.
主要素
5つの要素のうち、主語・述語・目的語・補語の4つを文の主要素と呼びます。
これら主要素が並ぶことで文が作られるわけですが、その並び方はある程度パターン化されていており、基本的な5つの並び方は基本5文型と呼ばれます。
まとめ
今回は、文の5つの要素(主語・述語・目的語・補語・修飾語)と、主部や述部、文の主要素といった言葉の解説をしてきました。
英文を読むときには、どこがどの要素にあたるのか意識してみると、より早く理解をすることができるかもしれません。